ほくろ
診察を行い、良性か悪性かを判断します。良性であれば、手術かレーザー治療を行います。
どちらの治療を行うかは、発生場所と大きさ、盛り上がりの程度により判断します。
レーザー治療
炭酸ガスレーザーを用いて、ほくろの細胞を取り除いていきます。ほくろは母斑細胞というほくろの細胞が局所的に増えている良性の腫瘍で、皮膚の深い真皮にまで達していることも多く、1度の照射で取れる場合と何回かかかる場合があります。1回で深くまで照射して取ろうとすると凹んだ瘢痕になることがあるので、何回かに分けて治療していくことになります。1度行った後は1ヶ月以上は空けてから再度治療します。レーザー後は赤みと色素沈着がしばらく続きますが、徐々に薄くなります。
手術
ほくろの部位や大きさ、盛り上がりによっては、手術の方が適している場合があります。1回でとれますが、抜糸までは通常1週間はガーゼや絆創膏を貼る必要があります。その間、感染をおこすことがありますので、抗生剤の内服が必要です。1週間後の抜糸の後は、しばらくテープ固定をしておくと傷跡が綺麗になりますが、瘢痕の残りやすい人は、瘢痕になることもあります。術前によく検討が必要です。また、切除した組織を病理検査に提出しますので、悪性と良性の診断を確実にすることができます。
老人性いぼ
顔や頭、体に多く見られる茶色〜黒色の少し隆起した腫瘤です。大きさは小さいものから2〜3センチくらいのものまで様々です。皮膚の老化現象の一つで、紫外線暴露が多く、皮脂の分泌の多い顔や頭といった脂漏部位に多いことから脂漏性角化症と言われていますが、体にも見られます。
良性の皮膚腫瘍ですから、放置してもいいものですが、美容的に気になる方は、液体窒素でかさぶたにして取りますが、大きいものは何回もかかります。1度できれいにとろうと思う方は炭酸ガスレーザー治療を行います。
レーザー後は約1週間、抗生剤の軟膏を塗布し、ガーゼ保護が必要です。液体窒素の場合もレーザーの場合もしばらくの間、赤みや色素沈着が出現します。色素沈着は時間と共に薄くなりますが、日焼け止めや美白剤を塗ると早く改善します。
首の小さないぼ
皮膚の老化現象の一つです。針頭大から米粒大の茶褐色の柔らかい腫瘤が首に数個から多数見られます。
炭酸ガスレーザーで照射し、蒸散させます。レーザー後はしばらく赤みや色素沈着が残りますが、徐々にうすくなり、目立たなくなります。日焼け止めや美白剤を塗ると早く改善します。