アトピー性皮膚炎はかゆみのある湿疹が、良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です
アトピー性皮膚炎については、デュピクセント、ミチーガ、アドトラーザなどによる治療にも対応しております。
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が、良くなったり悪くなったりを繰り返す病気で、発症には、皮膚のバリア機能低下、遺伝的素因、アレルギー炎症、環境などが深く関わっています。アトピー性皮膚炎の患者さんでは、皮膚のバリア機能が弱くなっているため、外からアレルゲンなどの刺激が入りやすくなっており、これらが炎症やかゆみを引き起こします。そして掻くことによりさらに炎症が悪化し、バリア機能が低下するという悪循環が生まれます。
近年は、湿疹などがあり、バリア機能が低下している皮膚から食物が入り込むことによって、食物アレルギーが発症することもわかってきています。早い時期から正しい治療を行い、皮膚を炎症がない状態に保ち、体内に食物やダニやハウスダストなどのアレルゲンが進入するのを防ぐことが、食物アレルギーや喘息などの発症予防につながる可能性があります。
アトピー性皮膚炎を悪化させる要因
アトピー性皮膚炎を悪化させる要因は、アレルギー反応を起こす食べ物(鶏卵、牛乳、小麦、大豆など)(特に小児期)、環境(ダニ、ホコリ、ハウスダスト、花粉、ペットなど)、細菌や真菌(かび)、物理的刺激(掻くこと、洗剤や洋服、髪の毛の刺激など)、汗、寒冷乾燥、高温多湿などの環境、ストレス、過労、体調不良などがあり、これらの悪化要因の対策を行うことも大切です。特異的IgE抗体検査やパッチテストなどを行うことにより、どのような悪化要因が関わっているかを検討します。
アトピー性皮膚炎の治療
治療は ①スキンケア ②薬物療法 ③悪化要因の対策が基本となり、まず湿疹を改善させ、しっかりと皮膚の炎症を抑えます。その後は、湿疹のない状態を維持していきます。この時期に保湿剤だけでは湿疹が再燃する場合、プロアクティブ療法(症状が良くなったあとも計画的に薬を塗って悪化を防ぐ治療法)により薬の使用間隔を調整しながら減らしていきます。
一般的なアトピー性皮膚炎の治療は、スキンケアとしての保湿薬、炎症をおさえるステロイド剤やタクロリムス軟膏(プロトピック)、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬 (コレクチム)、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害薬(モイゼルト)を中心とした塗り薬、抗アレルギー剤の内服や、重症例や慢性化した場合は経口JAK阻害薬や注射薬の『デュピクセント』、『ミチーガ』、『アドトラーザ』などを使用します。
注射薬『デュピクセント』、『ミチーガ』、『アドトラーザ』について
『デュピクセント』、『ミチーガ』、『アドトラーザ』は、使用する際の条件があります。
詳しくは下記のリンク先ページをご参照ください。